日頃より一般社団法人表面化学分析技術国際標準化委員会(JSCA)の国際標準化に関する諸活動に多大なご協力と格別のご厚情を賜りまして誠にありがとうございます。令和七年の始まりにあたり、所感を申しあげます。
JSCAは経済産業省主管の日本産業標準調査会(Japanese Industrial Standards, JISC)傘下にある国際標準化機構(ISO)の国内審議団体(National Standards Body, NSB)の一つです。ISO/TC 201(Surface chemical analysis, 表面化学分析)とISO/TC 202(Microbeam analysis, マイクロビーム分析)に対応しております。ご承知の通り、これら二つのTCは双子のような関係にあり、1991年に同時に設立された専門委員会(Technical Committee)です。諸先輩方の卓越した指導力により、TC 201の幹事国は日本(JISC)が当初から担当しております。2024年から新たな国際議長と国際幹事が就任しました。TC 202の幹事国は中国(SAC)ではありますが、我が国の委員会マネージャ、コンビーナ、エキスパートが当初から一貫して国際標準規格の開発を主導してきました。
次に、国際標準化に関する国レベルでの取り組みですが、統合イノベーション戦略2024においてもその重要性が示されており、経済産業省を主体として、引き続き着実な取り組みがなされております。2024年度は、「統合イノベーション戦略2024」及び「知的財産推進計画2024」に基づき、国際標準戦略に関する方向性や施策をとりまとめ、我が国全体としての総合的な標準戦略、いわば国際標準に係る「国家戦略」を策定することとしています。近々発行される国家戦略に大いに期待したいと思います。
さて、「漸く」の感はありましたが、2024年の国際標準化機構(ISO)の会議は対面形式(Face-to-face)を主体としつつ、オンライン(Virtual)参加を希望するメンバーにも対応したハイブリッド形式となりました。JSCAの主催の様々な会議、会合もハイブリッド形式での開催がルーティンとなりました。3年余りにわたったコロナ対応下のライフスタイルからは、オンライン方式会議の利便性が広く共有されていることも一因かと思われます。
JSCAは、社員総会、理事会、国内業務委員会、事務局より構成され、企業・団体会員や経済産業省からのご支援等により運営されています。国研、産業界、アカデミアから第一線の研究者や技術者が100名近く参画され、活発に作業部会に所属して活動されています。国際標準化を担う若手から中堅の人材育成の場として貢献したいと考えております。諸先輩方の築かれた伝統と蓄積を継承しつつ、DXなどの新規分野へ挑戦し、産業界の技術競争力向上に貢献する所存です。今後ともご指導ご鞭撻のほど宜しくお願いいたします。
2025年元旦
一般社団法人表面化学分析技術国際標準化委員会
代表理事 藤田大介
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