日頃より一般社団法人表面化学分析技術国際標準化委員会(JSCA)の国際標準化に関する諸活動に多大なご協力と格別のご厚情を賜りまして誠にありがとうございます。2024年初頭にあたり年頭のご挨拶を申しあげます。
2023年に入り、国際標準化機構(ISO)の会合は対面もしくはハイブリッド形式にほぼ移行しました。JSCA主催の社員総会、国内業務委員会、各WG会議なども前半こそオンラインが主でしたが、後半からはハイブリッドが標準となりました。3年余にわたるコロナ対応のライフスタイルによりオンライン会議の利便性も広く認識されました。特にJSCA国際標準化セミナーはオンライン開催により『幅広い集客性』が見込め、講師の都合にも対応が容易等、有用性が高いことが分かり、今後ともオンラインを活用したいと思います。
標準化に関する国の戦略動向についてお知らせします。2023年6月に閣議決定された統合イノベーション戦略2023では『社会課題解決を加速する研究開発や社会実装の強化』の一つとして『国際標準化の強化』を掲げました。産業の発展を左右する重要ファクターとして、標準化戦略の重要性に対する認識が世界的に益々高まり、国際標準形成の主導権を巡ってグローバル企業や各国の産業政策の動きが活発化しているとの認識を示しました。そのため、国際標準の戦略的活用について産学官の意識を高め、能力を向上させるよう、取組を推進する必要があるとしています。さらに、経済安全保障の観点も踏まえ、我が国全体としての総合的な『標準戦略』を2023年度末までに取りまとめるとしています。大いに期待したいと思います。
さて、JSCAは日本産業標準調査会(JISC)傘下にある国内審議団体の一つであり、ISO/TC201(表面化学分析)とISO/TC202(マイクロビーム分析)に対応します。両TCは1991年に設立された専門委員会(Technical Committee)です。志水隆一先生や吉原一紘先生の優れたイニシアティブによりTC201の幹事国は日本が務めております。TC202においても我が国の委員会マネジャー、コンビーナ、エキスパートが一貫して国際標準開発を主導してきました。JSCAは、社員総会、理事会、国内業務委員会、事務局より構成され、企業・団体会員や経産省からのご支援等により運営されています。国研、大学、産業界から第一線の研究者や技術者が参画され、各作業部会にて活動されるとともに、国際標準化を担う人材育成にも注力しています。これまでの伝統を継承しつつ新分野へ挑戦し、産業界の競争力向上に貢献する所存です。今後ともご指導ご鞭撻のほど宜しくお願いいたします。
2024年元旦
一般社団法人表面化学分析技術国際標準化委員会
代表理事 藤田大介
< お問い合わせ > 一般社団法人 表面化学分析技術国際標準化委員会 事務局 〒305-0051 茨城県つくば市二の宮 1-2-3 ベルコムつくばビル 202号室 TEL:029 -893 -5371 FAX:029 -893 -5372 E-MAIL:jsca@jsca-jisc.org アクセス
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